バックアップ


 最近、学校で私が使っているパソコンの調子が今ひとつすっきりしないので、消えてしまうと困るファイルなどのバックアップを取りました。パソコンのメモリーには、all or nothing的なところがありますから、nothingにならないように予防措置をとっておかなければなりません。電子的な記録は目に見えないだけに、こわいところがあります。
 私が初めてパソコンに接したころは、キロバイトの世界でした。ですから、メモリーを食わないようにするにはどうしたらいいかを常に考えさせられました。記憶容量がメガになったときは感激したものです。ギガなんて夢にも出てこないような規模でした。今は小指ほどの大きさのUSBでギガですからね。すごいもんです。
 記憶容量が大きくなることはすばらしいことなのですが、昔だったら捨てていた、しょうもないことまでファイルに残すようになってしまったことも否めません。今日のバックアップにしても、取っておいても金輪際見ないだろうなというファイルまで、全部、とりあえず残しておくという感じでした。これが紙のように場所を取るものだったら、要不要を見極めて、整理をしながら保存すべきものを選び出したことでしょう。こういうところにも、人間が頭を使わなくなる兆しが見られます。
 今日は南寄りの風が吹いて、今年最高の気温になりました。3月末になってようやく春らしくなりました。月曜日からは新年度です。デスクトップもすっきりさせて、新たな気持ちで新入生を迎えようと思います。

Posted by KCP

2012/03/30 10:34 2012/03/30 10:34
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Eさんのボランティア


 去年W大学に進学したEさんが遊びに来てくれました。職員室に入るや、開口一番、「エレベーターのにおいが懐かしい」と。こういう感想を述べた学生は初めてです。うーん、1年も学校を離れていると、そういうもんなんですかねえ。
 入学した時のEさんは、まだ幼さが残る顔つきでしたが、今日のEさんは大人になったなという感じがしました。ちょっとやせて顔の輪郭がシャープになったからかなと思っていましたが、違っていました。大学に入ってから、Eさんはボランティアに打ち込んでいるのだそうです。今週末も福島へ行って避難している人たちのために汗を流すとか。人のために何かをすることで、一皮むけたのでしょう。
 代償を求めることなく誰かのために尽くすということは、非常に尊いことです。人間の本性は利己的なものです。親兄弟など自分のごく身近な人たちのためなら利他的になれるかもしれませんが、外国の全く見ず知らずの人たちのために自分の時間と労力を割くということは、そう簡単にはできません。Eさんは何の気負いもなく、それをやっているのです。このことがEさんを精神的に大人にし、そのオーラが全身から発せられているのだと思います。
 EさんがW大学でボランティア活動をしていると聞きつけた、KCPボランティアクラブ顧問のM先生は、さっそくEさんに先輩として来てくれないかと交渉していました。立派な活動をしている卒業生から生の話や、何よりボランティアで磨かれた先輩の生き生きとした姿こそが、在校生たちにとって大きな刺激と目標になります。
 ボランティアクラブが校内で集めた募金を福島県南相馬市に送ったところ、市長さんからお礼状が届きました。Eさんが加わってこんな活動がどんどんできるようになればいいですね。

Posted by KCP

2012/03/29 10:33 2012/03/29 10:33
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あっという間に充実


 KCPの日本語教師養成講座の修了式がありました。修了生は「あっという間でした」「充実していました」という感想を述べていました。「あっという間でした」というのは、勉強すべきことがたくさんあるのに時間が足りなかったということでしょう。「充実していました」ということばを反対側から見ると、勉強で大変忙しかったということにほかなりません。日本語教師になるためには、それだけ多くのことを身に付けなければならないということなのです。特に、今回の修了生の方々が経験した教壇実習となると、自分の思い描いた図のとおりに進まずに悩むことも多々あるでしょうから、なおさらあっという間に時間が経ち、充実しすぎるくらい充実した生活を送らねばならなくなります。
 翻って今の私自身はどうなのかというと、通常の授業で日本語を教えることにはあまりチャレンジングな感じを抱いてはいません。どんなレベルでどんな教材を使っても、100点の授業はできないまでも、学生たちをそこそこ満足させる授業をする自信はあります。でも、これじゃいけないんですよね。こんな感覚に陥っているようじゃ進歩はありません。
 だからというわけではありませんが、この4月からKCPの授業が変わります。どう変わるかは、そのうちホームページに載るでしょうからそれをご覧ください。新しいことを始めようとすると、身が引き締まるものです。始めてみると計画通りに行かずに苦労することもあるでしょう。それこそが、今日の修了生の感じてきた充実感に当たるものなんだと思います。次の学期は今までとは一味違った3か月になるかもしれません。それを存分に楽しもうと思っています。

Posted by KCP

2012/03/28 10:32 2012/03/28 10:32
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花見は遠く


 福島県に三春(みはる)という町があります。「梅と桜と桃の花が一度に咲くから三春というなまえになった」とも言われています。もちろん、そんな年はほとんどありません。梅と桃とでは、花の時期が1か月から2か月ぐらい違うでしょうし、桜は花の時期が短いときていますから。ただ、今年は梅の花の咲くのが非常に遅れていますから、これからの気温次第では三つの花が同時に咲いている景色が眺められるかもしれません。金沢では梅がやっと三分咲きになったと今朝の天気予報で言っていました。
 東京は、KCPの卒業式翌日の3月10日を最後として、最高気温が10℃を割ることはなくなっていますが、平年を下回る日が続いています。新宿御苑でも、今年は先週末あたりからようやく梅の見ごろになったそうです。私が毎年注目している丸ノ内線四ッ谷駅の桜も、まだつぼみが固そうです。いつもの年ならほんのり赤みを帯びているころなのですが…。
 さて、三春町には滝桜(たきざくら)という有名なしだれ桜があります。岐阜県本巣市根尾(もとすしねお)の淡墨桜(うすずみざくら)、山梨県北杜市(ほくとし)の神代桜(じんだいざくら)とともに、日本三大桜に数えられています。滝桜は、4月の半ばごろに咲き始めるとライトアップされ、大勢の観桜客でにぎわいます。しかし、去年は震災と原発事故が影を落とし、ライトアップも桜を愛でる催しもすべて中止されました。今年は、例年通りにお祭りも開かれるようです。
 こういう有名な桜を見に行きたいとは思うのですが、桜の季節は新学期が始まる直前か始まった直後かの忙しい盛りです。結局、毎年、通勤時の四ッ谷駅の桜か、新しいクラスの親睦会を兼ねて授業でいく新宿御苑かでお茶を濁してしまいます。まあ、日本三大桜なんて言ったら、花ではなく人を見に行ったなんてことになりかねませんからね。ハイビジョンのきれいな映像で見るくらいがちょうどいいのかもしれません。…というのは、やっぱり負け惜しみですね。

Posted by KCP

2012/03/27 12:29 2012/03/27 12:29
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バス停の広告


 私の家の近くの駅前にあるバス停には、風除けを兼ねた広告板がついています。広告板は道路と直角方向についていて、道路に面した側にはバスの時刻表と経路図が張られた案内板があります。日中はどうということはないのですが、夜になると広告版には蛍光灯の明かりがつくのですが、案内板には明かりがなく、バスの時刻表を読むには案内板に顔を近づけ、目を凝らさなければなりません。先日、実験してみましたが、付近の街灯の明かりだけでは非常に読みづらく、そうしなければなりませんでした。毎晩、このバス停の前を通るたびに、これってちょっと違うんじゃないかと思います。
 住宅地の駅前から、ことに夜バスに乗る人たちはみんな毎日のように使っているでしょうから、バスの発車時刻をある程度は知っていることでしょう。だからことさらバスの時刻表を明るくする必要はないという考え方もあるでしょう。でも、明かりを入れるなら広告板ではなくて時刻表のほうではないでしょうか。
 同じようなことが昨年の震災後にも言われました。駅の節電を進めているのに、広告用の電気はつけっぱなしでした。広告主との契約上電気をつけなければならなかったのかもしれませんが、広告主と交渉して、場合によっては広告代金を払い戻してでも、広告の明かりを消して客の安全に関わる部分の明かりを1つでも多くつけるようにすべきだったと思います。私はひねくれ者ですから、こういう国全体のことを考えない広告主の商品やサービスには手を出しません。
 駅前のバス停の広告主は半月ごとぐらいで入れ替わります。広告が入らないときは、都バスのイメージ広告のようなものが入っています。百歩譲って、広告収入がないとバス料金を上げなければならないから明かりをつけるのを認めるとしたって、都バスのイメージ広告の時まで電気をつけっぱなしにする必要はないでしょう。
 私がああだこうだと騒いだところで、駅前のバス停の広告板は変わらないでしょう。しかし、これを他山の石として、自分自身やKCPの行為に、この広告板のようなことがないか、気を引き締めていきたいです。

Posted by KCP

2012/03/26 12:26 2012/03/26 12:26
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豊かな人生のために


 今年の寒い冬を象徴するかのように、10時ごろから冷たい雨が降り出しましたが、今日は今学期の期末テストがありました。去年のこの学期は震災の影響で期末テストができませんでしたから、予想外の欠席者がいるとか言いながらも、無事に学期が終わって何よりです。
 期末テストの日といえば、毎学期おなじみのアメリカの大学のプログラムできている学生たちの修了式です。今日も、お昼休みの時間には中級以上の学生たちの、夕方からは初級の学生たちの修了式がありました。修了式では、証書をもらった後でスピーチをすることになっています。
 多くの学生が初めての外国生活で、短い人でも3か月間東京で暮らし、KCPで勉強してきたわけですから、どの学生もすんなり留学生活が送れたわけではありません。いろいろな問題を乗り越えて修了式までこぎつけたのです。修了式の場に臨むと、その苦労が美しい思い出に昇華されるのです。クラスの先生方とけんかばかりしてきた学生も、要注意学生として名が挙がっていた学生も、みんな目を潤ませながら「ありがとう」と言ってくれます。多少の外交辞令はあるでしょうが、本心に近い気持ちではないかと思います。
 KCPへの留学が、単に日本語が上手になりました、日本文化に触れました、というだけだったら、それは自分の国でもできることです。インターネットという文明の利器を駆使すれば、そのぐらいはわけないことではないでしょうか。それに加えて自分自身を精神的に成長させてこそ、わざわざ国の外に出た価値があったというものです。
 今日のスピーチでも、今までの苦労がまぶたをよぎり、自分の成長を実感して、言葉に詰まってしまう学生もいました。KCPへの留学を申し込んだときには想像もしなかった何かをつかんだのでしょう。その何かをこれからの人生に活かして、豊かな人生を送ってもらいたいと思いました。

Posted by KCP

2012/03/23 12:25 2012/03/23 12:25
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難しい…


 卒業式からだいぶ時間が経つのですが、卒業生がぽつぽつやってきます。顔を見せてくれることはうれしいのですが、その中には進学先から送られてきた書類の書き方がわからないという学生がいます。卒業生の日本語力が低くて説明書が読めないのなら私たちの責任でもありますが、どうやらそうとも限りません。様式が複雑なのに加えて、説明書がわかりにくいという例が多いのです。さらに、特殊な検査を受けることを求められ、それに時間と費用がかかることもあります。
 ひところ、非関税障壁という言葉がマスコミをにぎわせたものですが、それに似たものを感じます。留学生を受け入れたい、是非うちの大学に来てくださいと言いつつも、自分のところの入試に合格させた学生すら理解に苦しむような手続きを踏ませるというのは、どうかしていると思います。確かに、同じ手続きを日本人もしていることでしょう。でも、日本人学生には親がいます。それに対して、外国人留学生はすべてを自分でしなければなりません。手に負えなくなったら日本語学校の教職員を頼るしかありません。日本語学校の先生に見てもらうことが前提になっているのではないかとさえ思えてきます。そのくせ、大学進学のラインから日本語学校を排除しようという動きがあるのは、いったいどういうことでしょうか。また、お金のかかる検査もすべての大学で求められているわけではなく、入学生に必須のものなのか、疑問が残ります。
 概して留学生が多い大学はそれなりに考えられていますが、少ない大学は不親切なことが多いようです。他の国で留学生が大学に入学する時の事情はどうなのか詳しくは知りませんが、日本の大学はもう少し何とかならないものかと思います。

Posted by KCP

2012/03/22 11:57 2012/03/22 11:57
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  1. China Wholesale 2012/04/17 11:41 # M/D Reply Permalink

    아주 좋은 블로그가 정말 좋아 ~

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Jさんの挑戦


 昼休みに、Jさんが私のところへやってきました。Jさんは、半年くらい前に、私から日本語の参考書を借りていき、それを返しに来たのです。
 Jさんは私よりも年上の学生で、今学期でKCPを修了し、日本で就職することが決まっています。やはり、年齢的に語学学習はかなり大変で、同じレベルをもう一度繰り返すこともありました。年を考えてしまうと、私自身、今から新しい外国語を、KCPのような厳しい学校で勉強すること自体、ちょっと想像できません。まあ、自分のペースで趣味で勉強するなら別ですがね。だから、Jさんが、日本語というJさんにとっては難しい言語に挑戦し、曲がりなりにもコースを満了し、しかも就職まですることに対して、心から敬意を表しています。
 年を取るとともに、私たちはいろいろなことをあきらめていきます。50歳を過ぎて大学に入学したとか、70歳で気象予報士の試験に受かったとかいう人がニュースになるのは、普通では考えられないからです。でも、Jさんを見ているとそれじゃいけないんだなと思わされます。しかもJさんは去年の震災を経験していて、それにもめげずに初志を貫徹したのです。確かに、同じ学期に入学した若い学生よりも最終的な到達度は低いです。でも、私から参考書を借りてまでも日本語を身に付けようとしたことで、日本語以外の何かもつかんだことだと思います。そういうひたむきさがある限り、Jさんの人生は華やかなものになることでしょう。
 私も、語学はちょっと遠慮していますが、受験講座の理科の授業を受け持つことを通して、昔学んだことを復習もしていますし、それが最新の理論に触れるきっかけにもなっています。新しいことへの挑戦には程遠いですが、何にもしないよりは若さが保てるのではと期待しています。

Posted by KCP

2012/03/21 11:56 2012/03/21 11:56
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彼岸を前に


 明日は春のお彼岸です。“暑さ寒さも彼岸まで”とは言うものの、今年は彼岸を過ぎてもまだまだ冬の装いが必要な日が続きそうです。それでも、今月末には桜が開花し、その1週間後くらいには満開になるという予想が出されています。去年より3日くらい遅い進度ですが、着実に開花に向かって歩んでいるようです。開花予想で一番早い高知は今週末に開花とされています。
 今年の桜は4月になってからが盛りのようですが、ここのところ3月中にワッと咲いてしまうことが多く、遅いなっていう感じがします。でも、私が子供の頃どころか大学生の頃でも、桜は4月になってからの花だったような気がします。つまり今年ぐらいのペースで春が来ていたことになります。じゃあ私が大学生の頃は毎年、今年のように寒い冬だったのかというと、そんな記憶はありません。これぐらいの冬が当たり前だったから印象に残っていないのかもしれません。
 今年の冬は雪がよく降りました。それでも新宿を含めた都心近辺の積雪は、最高で数センチでした。子供の頃は板橋に住んでいましたが、年に1度ぐらいは雪合戦ができるほど積もったように思います。私の記憶が正しいとすると、最近は最高気温はそんなに上がっていないけれども、雪になるかどうかというあたりの最低気温がけっこう上がっているのかもしれません。
 今年はこのブログに何回も「寒い、寒い」と書いてきました。でも、あと10日ほどで桜が咲き、来学期の入学式、4月7日あたりに見頃を迎えることでしょう。その頃にはコートも要らなくなっているに違いありません。ようやく、ゴールが見えてきました。

Posted by KCP

2012/03/19 11:55 2012/03/19 11:55
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会話力テストの副産物


 アメリカの大学から来ている学生たちは、今週から来週にかけて、会話力のテストがあります。私も昨日と今日、試験官をしました。
 まず、名前とクラスを確認し、クラスの先生の名前を言わせます。次が、私が密かに楽しみにしている質問で、「その先生たちの中で一番面白い先生はだれですか」。学生はちょっと考えて、「○○先生でです」。私はさらに、「○○先生はどうして面白いですか」とききます。この質問は、初級は初級なりに、上級は上級なりに、習った文法を使って答えられるので、学生の力を見るのにちょうどいいのです。でも、それ以上に、いろいろな先生の私の知らない姿を知ることができる点が楽しみなのです。
 Jさんによると、T先生は、漢字の時間になると燃え上がるようです。Vさんによると、U先生は文法の時間にいつも熱演するそうです。私が目にしているお二人からは想像しづらいのですが、学生が一番面白い先生としてまっ先に名前を挙げるくらいですから、相当なものなのでしょう。教えられた内容が学生の頭に残っているからこそこうして名前が出てくるのでしょうから、お二人にとっては名誉なことです。
 このような教師の素顔は、私たちが授業見学をしてもなかなか見せてはもらえません。同僚が見ているとなると、多かれ少なかれよそ行きを授業をするものです。学生を使って教師の実態を知ろうなんてちょっと陰険なような気もしますが、学校として知りたいのは各先生の飾らない姿なのです。今回のJさんの話を聞いて、私の中ではT先生の評価が上がりました。熱心さが学生に伝わっていることがよくわかりました。この仕事を始めてまだ日が浅いT先生ですが、これからも自信を持って教えてくれればと思っています。

Posted by KCP

2012/03/16 11:51 2012/03/16 11:51
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